低温調理とは、下処理した食材と調味料を真空パック専用袋に入れて100度以下の比較的低い温度で長時間加熱する調理法のことです。食材のみずみずしさを保ち、しっとり、やわらかく調理できるという特徴があります。今回は炊飯器の保温機能で低温調理を行います。
加熱時間が7〜8時間と長くかかりますが、夜にセットすれば、朝には調理完了です。保温にして置いておくだけなので、実はそんなに手間がかかりません。ただ、せっかく長時間かけて調理するのですから、洋風メニューの「蛸のコンフィ」と、和風メニューの「蛸のやわらか煮」の2種を一度に作ってしまいましょう。保存もきいて、ビストロや割烹並みの料理が自宅で手軽に楽しめます。
目次
一度に作れる「蛸のコンフィ」&「蛸のやわらか煮」。冷凍保存してもおいしい!
蛸のコンフィ | |
材料(1~2人分) | 分量 |
ゆで蛸の足 | 2~3本 |
オリーブオイル | 180cc |
にんにく(薄皮をむき半分に切る) | 1かけ分 |
タイム | 2~3本 |
ローリエ | 1枚 |
塩 | 少々 |
蛸の柔らか煮 | |
材料(1~2人分) | 分量 |
ゆで蛸の足 | 2~3本 |
酒 | 大さじ1 |
砂糖 | 大さじ1 |
醤油 | 大さじ1 |
みりん | 小さじ1 |
水溶き片栗粉(片栗粉1に対して水2の割合) | 適量 |
真空パックんで密閉するから、味付けの違う2つの料理がいっぺんにできる!
「蛸のコンフィ」の下ごしらえ
1.真空パックんのロール袋の中に、材料をすべて入れ、口元をクリップなどで止めて、オリーブオイルが固まるまで冷凍庫に30分ほど入れます。
2.オリーブオイルが冷えて固まったらクリップを外し、脱気・シールします。
「蛸のやわらか煮」の下ごしらえ
1.鍋に酒、砂糖、醤油、みりんを入れ煮立たせ、少し火を弱めます。かき混ぜながら水溶き片栗粉を少しずつ加え、適度なとろみがついたら水溶き片栗粉を入れるのをやめ、火を止めます。
2.真空パックんのロール袋の中に、ゆで蛸の足と3を入れ、ロールパックの口元にキッチンペーパーを挟み、脱気・シールします。
加熱
1.鍋に湯をたっぷり沸かし、炊飯器に注ぎ、2と4を入れます。湯の分量はロールパックが浸かるくらい。オリーブオイルが冷やし固まっているので、湯の温度は熱湯を入れてもほどよく下がります。
2.炊飯器を保温にし、7〜8時間置いておきます。
3.保温を切ったら、蓋をあけ、そのまま放置して冷ましてから、冷凍庫または冷蔵庫で保存します。
4.食べるときはパックごと軽く湯煎してから取り出し、器に盛りつけます。
オリーブオイルや煮汁が、脱気のときに吸い込まれない裏技!
フランス風惣菜の“コンフィ”
“コンフィ”とは、ひたひたの油の中で低い温度でじっくり加熱した料理のことです。フランス南西部発祥の料理で、加熱後は冷やし、固まった脂肪で食材を覆うことで、保存性が高まります。また、高温の油で揚げるのではなく、低温で煮ることで、素材をしっとり仕上げることができます。
今回の「蛸のコンフィ」は、真空パックんのなかに、オリーブオイルと蛸、ハーブ類を閉じ込めて、炊飯器の保温機能を利用して調理します。密閉し、低温で長時間加熱することで、少ない油で、やわらかく仕上げることができます。炊飯器に熱湯を入れたあと、温度を下げずにそのまま入れているのは、オリーブオイルが冷えているから。調理後のオリーブオイルも、パンにつけたり、パスタのソースとしておいしく食べたりすることができます。
少ない煮汁で作る「蛸のやわらか煮」
「蛸のやわらか煮」は本来、たっぷりの煮汁のなかで、じっくりコトコト時間をかけて煮ふくめる和食の料理です。真空パックんのなかに煮汁と蛸を一緒に入れて密閉し加熱することで、少ない煮汁で味を染み込ませることが可能になります。
もともと蛸は、高温で急激に加熱するとかたくなってしまうので、真空低温調理に向いている食材です。今回のレシピででは、2種の味付けの料理を、それぞれ真空パックんで密閉して、いっぺんに一緒に調理することを提案したもの。せっかく長時間かけて調理するのですから、効率的に行いたいものです。
脱気・吸引のときのポイント
ロールパックの脱気をするときに、オリーブオイルや煮汁が吸い込まれてしまわないように、ちょっとした工夫をします。コンフィの場合は、オリーブオイルが吸い出されてしまわないように、冷やし固めておくのがポイントです。やわらか煮の場合は、煮汁を片栗粉でとろみをつけるのがコツです。
また、煮汁が若干上がってきても、吸い込まれてしまわないように、ロールパックの口もとにキッチンペーパーを挟んでから脱気・シールします。シール後、キッチンペーパーの下側のところをもう一度、パックの上からシールすると、調理中に煮汁がキッチンペーパーに吸い込まれることを防ぎます。
冷凍庫で保存しても、解凍しておいしく食べられるので、小分けにしたものを一度にたくさん作り置きにしておくと便利です。蛸のコンフィはワインに、やわらか煮は日本酒のおつまみにピッタリです。
暮らしの幸便
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